台湾 台北「晶華軒」

精緻なアワビ。

食べ歩き ,

黒石の上に、アワビが座っている。
鮑のパイである。
どうやって作ったのだろうか、パイの周囲には、鮑のひだをかたどった、無数の細かい切り込みが入れられていた。
包丁だろうか?
今でもアワビがひだを動かして、海中を動き出しそうである。
精工な技に身惚れながら口にする。
パイはサクッと音をたて、香ばしさと共に弾け、中から鮑の餡が現れた。
歯が喜んでいる。
そん切れ込みは、美しい造形だけではなかった。
脆く、チリチリと砕け散る食感が、アンのもったりとした食感と対比して、刺激を生んでいる。
そこには、食感が生み出す美しさが、確かにあった。
台湾リージェントホテルにて。「晶華軒 軒」にて。