「モツ煮 群馬」。
そうググると、たくさん店が出てくる。
養豚の盛んだった群馬では,モツ煮か昔からよく食べられていたという。
一方北イタリアもまた、牛もつだか、モツ煮食文化圏である。
群馬で生まれ育ち、フィレンツェなどで終業したシェフは言う。
メニューには、ランプレドットと書かれていた。
ご存知、フィレンツェのストリートフードのモツ煮である。
ウドの若葉が飾られた白いモツ煮には,インゲン豆と一緒に煮込まれていた。
柔らかく柔らかく煮込まれたモツは,もうそれだけで,自らの脂がゆるく出て充分にうまい。
だが面白いのは、モツの下に、薪火で3時間焼いたというトマトが隠れていたことである。
丸ごと焼かれたトマトを崩すと,甘みと酸味が溶け出し、モツにからむ。
モツがトマトのうまみにまみれて、喜んでいる
コリッ。
そこへ痛快な歯応えがアクセントした。
聞けば、近所で採ってきたウドの新芽だという。
そこには、ランプレドットでもない、群馬のモツ煮でもない、溌剌とした力が満ちていた。
群馬「ヴェンティノーべ」にて