うな重のお作法。

食べ歩き ,

鰻の食べ方 お作法
72通り。
鰻重にそんなに食べ方があるかと,人は聞く。
しかし僕は,少なくても72通りのやり方はあると考える。
別に様々なやり方を試さなくてもいいのだが,その店の鰻重に適した食べ方があると思うのである。
まず基本は
1.山椒をかける。
2.かけない。
3.蒲焼を食べてからご飯を食べる
4.蒲焼とご飯を一緒に食べる。
次に、蒲焼を食べる際に
5.腹側を舌に当てる
6.背側を舌に当てる。
の2種類がある。普通は置かれている状態の,背側を舌に当てる。実際その方が美味しい。
しかし皮と皮下のコラーゲンが焼けてないとか、エサが良くないなどの原因により、やや臭いとか、皮が噛みきれないといった場合もあり,その際は腹を舌側に当てた方が良い。
さらには変則技として
7.腹と背を左右にして蒲焼を立てて食べるやり方もある。これは関東の蒲焼ではなく,関西の蒸さない焼き方の中で、立派かつよく焼かれている鰻に適する。
8さらには、ご飯と蒲焼を一緒に食べる場合、そのままの状態で,ご飯を舌に当てて食べるか,うなぎかという選択がある
そして、山椒をどこにかけるか?
9.腹側 10.背側 ら11ご飯という3択である。
山椒を効かせるなら11で,ご飯の上に鰻を乗せ、一緒に食べると,寿司のわさびのような効果が得られる。
さらには,蒲焼をどれくらいの大きさに切るのが適切かという問題もあり,途中でお新香を参加させるやり方もある。
また裏技として,蒲焼でご飯を挟むという荒技も。
名古屋風にご飯にまぶすとか、茶漬けにするという方法も考えられるが、関東風の鰻の場合は,このやり方は排除したい。
以上順列組み合わせをすると72通りになる(数学が苦手なので自信なし)。
最後に、上出来の鰻重の食べ方としておすすめは,一口大のご飯に一口大の蒲焼を背側を上にして乗せ、口に入れる時に、くるりと返して,鰻を舌に当てて食べる。
である。