六本木「ブリアンツァ」

カレーとバジル。

食べ歩き ,

「カレーを作って」
という無茶ぶりに、出されたのがこれだった。
オマールとココナッツグリーンカレーソース。
上質なオマールの色気のある甘みとココナッツの熱情的な甘みが溶け合う。
ソースときたか。前菜ときたか。と言うと
「カレーライスとは言われていません」。
よし今度はライスといっちゃうぞ。
続いての要望は「パスタジェノベーゼ」。
長くリグーリアで修行されただけあって、得意な料理である。
ミキサーで回すのでなく、直前にすり鉢で当たったソースゆえに香りが高い。
いやただ香りが高いというのではなく、本来のバジルの香りが生きている。
一口食べた途端に、夏の太陽に包まれたバジル畑に立って、笑っていた。