料理の量は、運ばれてくるまでわからない。
何万回も食事をしてきて、こんな当たり前なことはわかっているのに、たびたび驚くことがある。
例えば、銀座の「カーンケバブビリヤニ」で頼んだ「ニハリ」である。
マトンをスパイスで煮込んだカレーであるが、洗面器大のの器にたっぷり入って出てくる。
バスマティライスも大盛りだが、それでも受け止められない。
ご飯にかけるというより、スープとして飲みながら、ご飯を食べないと無くならない。
ナンを選んだ人は、さらに持て余すに違いない。
銀座の一等地で、これを1235円で出すのだが、やっていけるのかと心配になるほどの大盤振る舞いである。
なので僕は途中から、カレーをご飯にかけるのではなく、ご飯をスプーンに乗せて、カレーに浸して食べるという韓国式の食べ方に変えてみた。
コレ結構美味しい。
次に新橋「ビーフン東」であるが、焼きと汁ビーフンには小、普通、大がある。
知らなければ普通を頼み、肉粽を一緒に頼む場合は小にするだろう。
しかしここの普通は、一般の店の小なのである。
ご覧のように、実に小ぶりである。
大人の男性なら、おやつというところだろう。
皆卓上の醤油ダレをかけて食べるが、僕はついてくるスープに麺を入れ、焼ビーフンと汁ビーフンを同時に食べるという戦略に打って出る。
味にバリエーションがつくので、普通の量でも十分にまんぞくするのである。