女の名前ではない。
ラーメン屋である。
「味のグランプリ」を見て出かけたのは今から２０数年前。
当時の店は、火事で無くなり、近所で再開している。
ただ２０数年前と全く変わらない。
チャーシューの煮汁がしみこんだような痩せた老主人と奥さんの二人が切り盛る、静かな店。
余分にうますぎない、心に灯かりを点すラーメン。
５００円。
普段着の幸せ。
古きよき東京ラーメン。
都心（嫌な言い方だ）には少なき。