脂は甘い余韻だけを残して、酢飯と舞い、消えていった。 2020.07.15 食べ歩き , 東京 , 和食 , 白身魚 , すし Tweet イサキである。 噛めば、大群にて猛速度で泳ぐこの磯魚が育んだ凛々しい筋肉に、歯が包まれる。 クリッ。 音が立つかのような歯ごたえの中から、みっちりと身につけた脂が流れ出す。 甘い香りを漂わせながら溶けていく。 勇壮な食感と官能的な脂の存在が、舌を惑わせる。 それでいて、キレがいい。 脂は甘い余韻だけを残して、酢飯と舞い、消えていった。 「日本橋蛎殻町 すぎた」の全料理は別コラムを参照してください