海が見える駅から車で10分も走ると、居並ぶ高峰が迫ってきた。
フォッサマグナの上に立つ糸魚川は、静かな時間が流れている。
南北に流れる姫川の左岸は、石灰岩の山々が並ぶ関西語圏で、右岸は関東語圏となり、食文化も違うという。
写真の二つ尖った山が並ぶ景色は、日本でただ一つ「目に見えるフォッサマグナ」である。
山と山の間のUの字型下凹んだ部分が、数百万年前に分断されていた日本列島が、噴火や泥積などで隆起し、繋がった部分だという。
この自然豊かな秘境は、新潟県人でさえ知らない人が多いと、地元の人は嘆いていた。
しかし東京からわずか2時間12分で着く、秘境なのである。