秋田「J一行樹」の9皿

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秋田「J一行樹」の9皿
「キリタンポ鍋のテリーヌ」、みつせ芹の溌剌とした香りとみずみずしさ、ゴボウの土臭さ、発芽玄米粉による米が焼けた香り、こんにゃく、比内鶏の滋味、あきたこまち新米の甘み、舞茸の旨味。入れられた食材のの風味が次々と現れる、素晴らしきテリーヌ。
「松茸のポタージュ」
「十勝和牛のローストビーフとレタス 林檎ドレッシング」
「フカヒレ茶碗蒸し」。不可避らの持ち味を生かすため卵白だけで作ったフラン。自家製山椒油のアクセントが心憎く、青梗菜の切り方が見事。
「秋田単核牛のコンソメとカブのムース」。素晴らしい。コンソメの気品に富む滋味と、太くて甘いカブの味わいが優美に溶け合う。
「きんきん(キンメ)の上新粉のフリット、キャベツグリル、あさりのスープ」
キンメの香りから色気を引き出して、それをおそらく大量に使ったであろうスープの豊穣と合わさった時の喜び。キャベツの付け合わせの絶妙。
「真鴨のロティ。オレンジゼリー。もってのほかと春菊のおひたし」ロティして炭火で炙った鴨の肉汁が凛々しい。鉄分溢れ噛む喜びあり。
「子アラと小松菜のリゾーニ、グレープシードオイルのアーリオーリオ風」。
アラの旨みに満ちたリゾーニの美味しいこと!
「ほうじ茶の粉雪と抹茶のショコラ」。冷たいながら、ほうじ茶を実際飲むよりほうじ茶の香りが芳ばしい。マイナス20度の冷蔵庫のほうじ茶入れて凍らせてからパコジェット。その粉をマイナス60度でさらに凍らせ、ヘラで削ったたもの。
冷たいのに心が和らぐのである。

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