世界最古と言われるパスタは

食べ歩き ,

世界最古と言われるパスタは、バジルの香りと松の実のコクをまといながら、口の中でもっちりと弾む。
誰かが、船橋屋のくずもちのような食感だねと、親しみを込めた表情でいった。
そう我々はイタリア人ではないのに、どこか懐かしい。
もっちり、ねっちりと歯を押し返すパスタは、小麦粉をほのぼのと味わう楽しみがあって、心が温まる。
「テスタローリ ジェノバ」
一方リガトーニは、小腸のソースをまとって、喜んでいる。
小腸が歯の間でクニャリと弾めば、リガトーニがプリリと応える。
その絶妙な間合いが素晴らしい。いやもう食べるのが、楽しくて楽しくて、無くなっていくのが悲しくなる。
「リガトーニ、パイアータ ローマ風小腸のソース」
麻布十番「イルマニフィコ」にて。