東京とんかつ会議51日本橋「平田牧場COREDO日本橋店」平牧三元豚厚切りロースかつ膳1800円

とんかつ会議 ,

東京とんかつ会議51
日本橋「平田牧場COREDO日本橋店」平牧三元豚厚切りロースかつ膳1800円
<肉3、衣3、油2、キャベツ3、ソース2、御飯2、新香1、味噌汁1、特記なし
計17点>
都内に五店舗展開している、山形平田牧場の三元豚を使う人気のとんかつ屋さんである。昼時に出かけると、男女ともに様々な人たちが列をなしており、とんかつという料理が広く愛されていることを実感する。
注文するとまず運ばれるのが白胡麻の入った小さなすり鉢で、ゴマをすりながらとんかつを待つという仕組みである。150gの厚切りロースかつは、一切れだけ肉を見せるように盛られており、食欲をそそる。
肉はきめ細やかで歯が包まれるように入り、豚肉の甘い香りが漂い、脂部分の溶け方もいい。こげ茶色に揚げられた衣は中粗で、サクッと香ばしく、肉を生かしている。油は白絞油ということで、ラードほどのコクはないものの、香り高く、揚げ切りもよい。ただ高温気味で揚げきっているため、食べ終わりになると肉に火が通り過ぎてしまうことが、残念である。
おかわり自由のキャベツはみずみずしく、甘みがあり、細切の寒天が入って、食感の変化を生み出しているところが面白い。ソースは二種類。にんにく入り辛口ソースと甘口ソースで、前者はにんにく香が豚の甘い香りを殺してしまうこともあり、メンチカツなどに用いるといいだろう。とんかつには岩塩か、甘口のソースがお奨めである。
残念ながら、味噌汁は香りに乏しく、お新香は、おそらく市販の流用だろうか、胡瓜の小漬けの薄切りだけという寂しさであった。肉の良さと新香やみそ汁とのバランスが整っていないことが惜しまれる。ゴマなどをつけずに、その分お新香に注力するなど、改善されたら、より魅力的なとんかつ定食になるのではないだろうか。