札幌「ラ・サンテ」

生きているという証。

食べ歩き ,

「生きてるよ」。

噛みしめる度に、アスパラが囁く。

熊笹と塩で包まれ、230℃で蒸し焼きにされたアスパラは、命の気配をたっぷりと残していた。

シャクシャク。

穂先を噛めば、ほの甘い香りが漂って、切ない気分となる。

コリッコリッ。

根元を噛めば、大地のほろ苦い養分が口一杯に満たされて、ありがとうと呟く。

これこそが生きているという証。

白アスパラガスの塩竈焼き。