焼きそばは、色気とは無縁だと思っていた。
しかしここにいた。
食べれば、トリュフだけでなく、茸も玉子一緒になってこちらの心を焦らしてくる。
トリュフや茸、鶏の香り、玉子の香りが渾然となって顔を包み、様々なうま味が、優しく麺にからんで、体から力を抜いていく。
中華麺を軽く蒸して、ヘーゼルナッツオイルとバターでソテーし、卵、クリーム、刻んだトリュフ、パルメザンチーズを合わせたものをまわしかける。
その上に、季節の茸と自家製のエリンギのデゥミセック（シナチクのイメージで）をソテーしたものをのせ、トリュフのスライスをふりかける。
最後に鶏とキノコのコンソメの餡をたらりとかけて完成だ。
「熊本県産赤牛の炭火焼」や「アオリイカのソテー　レモングラス風味のココナッツのブルーテ」などを差し置いて、焼きそば紹介してはシェフに怒られそうだけど、どうにもエロかったんだもの。
焼きそば好きのはるかちゃん、これは見逃せませんぞ。
銀座「ラ・リュシオール」にて。

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