東京とんかつ会議 156 つつじヶ丘「とんかつ牧」黒豚ロースカツ定食2000円

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東京とんかつ会議 156 つつじヶ丘「とんかつ牧」黒豚ロースカツ定食2000円
肉2 衣3油2 キャベツ1 ご飯3 お新香2 ソース2 味噌汁 2 特記なし1計17点

「親父の代から50年になります」。創業をたずねると、1人で切り盛りされている御主人が、そう答えられた。おそらく長年、地元の人たちに愛されてきたのだろう。
とんかつを頼むと、固まり肉を取り出し、一人前を切って筋を切り、衣をつけた。すでに一人前ずつ切ってある店が多い中で、これは豚肉を扱うものとしては、しごく正しい。
衣はサクサク、カリカリとして香ばしいが、強火すぎるせいか、衣が剥がれている箇所がある。また、肉がややパサついて、黒豚特有の濃い旨みが感じられず、脂身も少し口に残ってしまう。せっかく黒豚を、このような廉価で出しているのなら、もう少し火入れを精妙にしたほうがいいように思われる。そのため油を2とした。
キャベツは、切り幅が不揃いで、乾燥気味になっていた。ソースはややくどい。お新香は、大根、きゅうり、人参の糠漬けと上々。ご飯は美味しく、味噌汁は、ホンビノス貝とキャベツという、珍しい具だった。聞けば「酒蒸しにして夜の肴にしようと思いましたが、余ったので味噌汁に入れました」と言われていたので、通常は違うのだろう。
卓上にアジシオしか見当たらず、「塩をください」とお願いしたら、そのアジシオを手渡された。ソースで食べることを、オススメする。