料理写真に苦労するほど暗い

日記 ,

メルボルンとシドニーの人気店は、どこも店内が暗い。
料理写真に苦労するほど暗い。
これは間違いなく、オージーの陽気さとバランスを取るためだと思う。
同居で言えば恵比寿か、イカした飲食店が並ぶポッツポイントにある「モノポール」も、満席でおいしい賑わいに満ちているが、暗かった。
突き出しの豚のフェンネル風味ソーセージと、レンジャーバレー産牛肉のブリスケットとtritipトモサンカクのプレザオラが、いい。
どちらも滑らかで、熟れた脂の旨味が舌を包んでエロい。
ラムネックの燻製は、コンフィのように表面がカリッとして噛めばホロリと崩れゆく。
香ばしい燻香を漂わせながら、ラムの甘みをじっとりと滲ませる。
そこへ異なる旨味が重なるなあと思って、よく見ればワカメである。
ワカメも羊も、よもや皿の上で出会うとは思わなかっただろう。
モノポールの全料理は、タベアルキスト倶楽部にて。