拝啓、回転寿司様 ご無沙汰しておりました。
もう10数年ぶりになるでしようか。
決して敬遠していたわけではありません。
言い訳をすれば嘘になりますが、日々刺激的な外食を求められる職業ゆえに、なかなか行く機会がなかったのです。
今回はお昼ご飯にいただきましたね。
夜もお寿司だというのに、いただきましたね。
実は、よこしまな気持ちもありました。
同席者に、夜のお寿司で食べるであろうネタをすすめて、夜との格差をわかってもらおうと思ったのです。
しかしみんな「おいしいおいしい」と喜んで食べてもらいました。
感謝です。
回っている寿司はほぼなく、注文すると直ちに握ってくれるのも嬉しいです。
皿に機械をかざすと、即座に会計ができるシステムは驚きました。
店の人が勘定しやすいよう、皿の色を合わせて重ねていた僕がバカでした。
もう回転寿司に関しては、浦島太郎になっていた自分を恥じました。
なにより酢飯がよかった。
実は僕が回転寿司から疎遠になったのは、ネタのせいではなく、酢飯のまずさでした。
しかし人肌とまではいかずとも、少し暖かく米自体も良かった。
正直にいうと最初は、金沢特有のネタを自分では頼まずに、アジやイカなど無難なネタだけを食べようと注文したのですが、不覚にも生ホタルイカやバイ貝、生ずわい蟹まで頼んでしまいました。
唯一ダメだったのは、これはいたしかないのですが、ねりわさびのケミカルな香りです。
サビ抜きで頼めばいいという話ですが、連れの手前それもできず、握りのネタを剥がし、わさびを取り除くという、握り寿司では一番やってはいけない作法でいただきました。
ごめんなさい。
また醤油をネタにつけるのが均一にいかないので、醤油に水を少し垂らし、わさびを取るため剥がしたネタを少し浸けてから戻し、復元していただきました。
これは、生姜をハケがわりに使うよりもいい方法かもしれません。
お酒を飲んでいるなら、お酒を醤油にちょいと垂らすのもいいですね。
しかし金沢の回転寿司は、ネタのバリエーションが豊富で楽しい。
一番気に入ったのは、ブリの鉄火巻でした。
タベアルキストとしては、金沢の回転寿司を周り、一定のネタを食べてランキングをつけたい。
そんな仕事意欲が湧いた食事でもありました。