夏になるとタクシー乗車回数が増える。
暑くて歩くの嫌だからではない、夏は仕事が繁忙期だから乗らざるを得ないのだ。と自分に言い訳をして乗る。
「楽」以外にも。勉強になることが多い。
渋谷のタクシー乗り場から乗ったタクシーの運転手は乗るなりこういった。
「私普段は駅やホテルといった、タクシー乗り場には並ばない主義でしてね。流し専門なんですよ。今日はたまたま走っていたら、駅の乗り場に一台も並んでいない。お客さんが一人で立っている。だから乗り場に寄せたんです」。
「なんで流し専門なんですか」
「並ぶっていうのが、私の性にあってないんですわ。それに1時間並んでいたって、短距離か長距離かどちらかわからない。リスクが高い。それより1時間流している方が、学習できる。ああこの曜日はこの辺りにお客さんいないなとかね」。
次に乗ったのは六本木ヒルズである。
新宿ヒルトンの待ち合わせが30分。今15分。なんと15分で着かなければならない。
到底無理だが、電車とタクシーどちらが可能性があるかといえば、タクシーである。
「お客さん急がれてますか?」乗るなり運転手さんが聞く。
「はい。急いでます」。
「わかりました。ルートはどうしましょう」
「おまかせします。運転手さんの経験と知恵を総動員してください」
「承知しました。お客さん申し訳ないですが、シートベルトしていただけますか。より飛ばしやすいんで」
信号で止まると、運転手さんナビで渋滞具合を検索。
「お客さん首都高に乗ると,より早く着くと思うのですが、如何でしょう」。
「乗ってください!」
なんと15分で無事着いたのである。
夏になるとタクシー乗車回数が増える
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