京都にしぶち飯店2/12

日記 ,

京都にしぶち飯店2/12
西渕さんの作る料理は優しい。京都のたおやかな野菜の甘みを生かし、繊細な魚の十味をそっと持ち上げる。おそらくベースとなる上湯も、旨味をしっかり抽出しながら、澄んだ味を目指しているのだろう。だからどの料理も後味が綺麗である。
1. 甘鯛、ユリ根、雲子、茶碗蒸し。上湯が張られた茶碗蒸し。玉子の甘みと雲子の旨みが抱き合う。ユリ根や甘鯛とともに、噛む必要のない食感に合わせた突き出し。
2. 太刀魚焼き、はだての雲丹、ポン酢ジュレ、カリフラワーソース。見事な太刀魚を半生に焼き上げた一皿。たっぷり盛られたウニに目がいくが、ポン酢の酸味で調整しながら、カリフラワーの淡い甘みと太刀魚の味わいの相性を輝かせる。
3. 揚げ鳥もも肉、チャーシュー、ゴルゴンゾーラソース。焼味も見事。鳥も豚も肉汁をたたえながら、歯に食い込んでくる。下味、上味とも出過ぎていない。
チャーシューの蜂蜜ソースとゴルゴンゾーラの塩気との出会いがいい。そこへ二年寝かせたという「春鹿」の山廃純米を合わせた。
太い酒の旨みがチーズや豚の香りを高め、笑いが止まりません
4. 焼きフカヒレスープ。キレのいいスープに、焼いたフカヒレの香りがいい。
5. ザブトンと黄ニラのオイスターソース炒め、菜の花。しなやかな食感の牛のザブトンを使うセンスがいい。
6. 揚げノドグロ、季節野菜のあんかけ。季節野菜が、どれも強く香りが弾け、その中をノドグロが泳いでいく。
7. 麻婆豆腐 花椒ではなく日本の山椒を使った爽やかな麻婆豆腐。
8. かに玉丼 穏やかな卵の甘みが生きたかに玉丼。特製。
9. 三宝柑と杏仁豆腐。