艶やかな肌を刺す。 2012.03.28 日記 , 東京 , 米 , 卵 , オムライス Tweet オムライスの、艶やかな肌に匙を刺す。 「ああ」。吐息が漏れる。 この店のオムライスを初めて食べた30年前からそうだった。 一口食べて「美味しいっ!」と叫びたくなる、いつものオムライスではない。 先代のご主人が「オムライスが食べたい」という常連にせがまれ、「よし3日待ってな」と言って作った真実の味である。 心をつかむ味ではない。 心を抱きしめる味なのである。 「ああ」。 僕はまた吐息が漏らし、無くなりつつあるオムライスに涙した。