その小さい体をそっと噛めば 2015.01.17 食べ歩き , 滋賀 , 和食 , 川魚 淡水魚 Tweet その小さい体をそっと噛めば、卵が弾けてカラスミに似たうまみが舌をあおる。 澄んだ水の中を泳いでいるのだろう。 その後に、淡い淡い甘みが、そっと広がるのだ。 鮎魚醤の練れたうま味を受け止めながら、微かに甘い。 雑味なく、切なく甘い。 泥臭さとは無縁のアジメドジョウは、水の国日本の誇りである。 舌の上で豊かな風土への思いを膨らます。 いつまでも日本がこうでありますように。 願いを込めて一匹、また一匹とかじり、酒を飲む。