1.オフシーズンをのぞき、かぎもとやに出かけるときは、11時前がベスト(それ以後はかなり待つ)
2.930からやっている。10時ごろがさらにベスト。ちょうどそばを打っていて,トントントンというリズミカルな音を聞きながらそばがいただける。
3.春から秋は、キャベツと胡瓜のを浅漬けが、冬は野沢菜が出る。
4,キャベツと胡瓜は、以前紫蘇が入っていたが、最近は見かけない
7.そばは短い。かつ幅にもむらがある。短さは普通の3/1くらいである。
8、近年より短くなった気がする。店内には,石原裕次郎や渥美清、吉川英治などがそばをたぐる写真が飾られているが、吉川氏の時代はもっと長かったようである。
9そばが短いゆえ,江戸蕎麦のように,下3/1をつゆにつけてたぐることはできない。ゆえにどっぷりとつけて手繰ることとなる。
10つゆは甘いゆえに、大根おろしとわさび及びネギを蕎麦猪口に全部入れ、味を締めるべし。
11.量は、東京の町蕎麦の1.4倍と,たっぷりある。
12,ゆえに途中で薬味が足りなくなるのでおかわりすべし。
13.天ざるなどの天ぷら盛り合わせは、茄子,大葉、人参、軽井沢インゲン、えのき、海老のラインナップ。軽井沢インゲンがダントツにおいしいので,最初に食べるべし。
14、そば前はない。 あえてやるなら,天ぷらでビール、けんちん汁単品で燗酒か。
15.お勘定後は、揚げ蕎麦を手渡される。
その後こちらで修行された方から、詳細な技が寄せられてので、付記します。
大旦那は言います、
『ここ浅間地域は硬水だから出汁引きや、かえし、蕎麦に神経尖らせないとダメなんだよ、ヒロちゃん』
浅間水道系の硬度は200は越えていますから繋がりにくく、江戸打ちの様に麺棒でゴシゴシとやると生地内の水分分布が不均一になり更に切れやすくなります、また標高1000メートルで打つと温度の低下が早く、蕎麦が急に硬く閉まり切れやすくなります、よって一本棒丸延し技法で粉と水のエマルジョン状態を作り保ちながら、なるべく生地に負担をかけない打ち方をします。 かえしはダシの旨みや蕎麦の香りに蓋をしてしまう硬水を、甘味の余韻が長く口に残る特性を持つ水飴を使い、旨みと香りが長く残るよう工夫しています、他には蕎麦湯を使う湯捏ねも繋がりを手助けしてくれます。
硬水は繋がる領域がピンポイントの点しかないので、毎回状態に応じ技法を変化させながら打つ集中力は関東で打つ比ではなかったのを思い出します。
蕎麦の独特なコシ、寒冷地ならではの甘辛つゆ、噛む毎に香り弾ける太さ、この地に根差した無二の蕎麦だと言えます。