〈世界に向かう泡盛〉
毎朝二日酔いである。
なぜなら泡盛がうますぎるんだもん。
ということで、三日三晩泡盛を浴びた。
「辺銀食堂」でいただいた古酒の数々も、西表島「はてるま」で二本も飲んでしまった「泡波」も素晴らしかったが、2日目の晩にに出会った泡盛が素敵だった。
泡盛らしかぬデザインボトルは、「尚(しょう)」という。
顔を近づけると、、ヨーグルトのような淡い甘酸っぱさのある香りが立ち、飲めばチーズケーキのような香りが広がる。
味わいは透明で、すうっと口に入ったかと思うと、舌を過ぎて喉に落ちる。
そして余韻にミルキーな香りが残るのである。
温和な女性の笑顔に隠された色香に似て、これはいけない。
気がつけば溺れてしまう。
すいすいと入り、720mlは、瞬く間になくなってしまった。
聞けば泡盛メーカー12社が協力しあって作った泡盛だという。
この風味の秘密は、三回蒸留にある。
通常泡盛は、1回蒸留で製造される。
稀に度数や風味の調整のため「再蒸留」という形で2回蒸留した例はあっても、3回蒸留の泡盛は過去に例がない。
この風味の柔らかさは、どんな料理にでも合うだろう。
ほの甘い、優しい香りを利用して、カクテルを作るバーテンダーも現れるだろう。
発売は、10/25で、まだ多くの人は知らない。
世界に羽ばたく泡盛ができたことも、まだ知らない。
ちなみに酒造会社は、やんばる酒造、ヘリオス酒造、金武酒造、崎山酒造廠、神村酒造、瑞泉酒造、瑞穂酒造、石川酒造場、まさひろ酒造、米島酒造、請福酒造、八重泉酒造の12社。