おいしい日記
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目の前に表れた時、一瞬なんだかわからなかった
食べ歩き目の前に表れた時、一瞬なんだかわからなかった。 焼き茄子である。加茂茄子の焼き茄子である。 焦げるほど焼いて二つ折りにし、ヘタの部分を立てるように置かれ……
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〜「傲慢」とは〜
食べ歩き〜「傲慢」とは〜 「痛いっ」。 噛んだ瞬間に、魚が囁いた。 もしかすると、焼かれたことに、まだ気がついていないのかもしれない。 それほどにキンメ……
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唐辛子が火花を散らし、山椒が爆ぜる
食べ歩き唐辛子が火花を散らし、山椒が爆ぜる。 辣に口腔は痛み、麻に舌は痺れる。 それなのに、なぜか優しい。 優しいのは、木下牧場の牛肉が噛むほどに滋味を溢れ……
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京都のやぁ!
やぁ!京都のやぁ! 楽焼きの陶芸家も。予約至難な割烹のご主人も、おいしい顔した、四川料理の厨師も、豚足と手袋しながらも、大盛況の素晴らしきフェスティヴァン京都会場……
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6月の終わりに、祇園浜作で鱧をいただいた
食べ歩き6月の終わりに、祇園浜作で鱧をいただいた。 鱧が大好きだった谷崎潤一郎は、「鱧は赤いお椀が似合う」といって、朱塗りの椀で食べることを好んだという。 それとお……
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<駅弁勝負> 第27番
駅弁<駅弁勝負> 第12番 今回は、散々悩んだ。 東京駅の弁当売り場、「祭」で悩み、サウスコートで悩み、グランスタに行って悩んだ。 しかしどうも新商品……
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おいしい顔
食べ歩き , やぁ!おいしい料理を作る人は、おいしい顔をしている。 たとえば、大鵬の渡辺幸樹さんがそうだ。 ほら、実においしそうなお顔でしょ。 やぁ!……
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蟹の味噌が白い肉を黄色く染めている。
食べ歩き蟹の味噌が、脚の先まで回って白い肉を黄色く染めている。 蟹の味噌だか蟹の肉だか、もはやわからない身にしがみつく。 蟹の味噌特有の、舌をたぶらかす甘みの中……
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「食べる人」 第4弾
日記「食べる人」 第4弾 地下鉄の車内に、ほの甘い、もったりとした匂いが漂い始めた。 前に座った24歳くらいの女性が、惣菜のパックを開けて、なにかを食べてい……
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ほわっ。 鰻が溶けた
食べ歩きほわっ。 鰻が溶けた。 その鰻はなにも繊維がなきかのように、舌の上で溶けていった。 豊かな脂に包まれるが、すうっと消えて、跡形も無くなる。 豊か……
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