小倉「天寿し」の天野流

• 福岡,
• すし

小倉「天寿し」の天野流 マグロ節でとった出汁で漬けたという中トロのづけは、口に入れると、舌と同化するように崩れていく。 その瞬間に、どこからか燻製香が漂い、……

美人女将が二人で働く店

• 東京

美人女将が二人で働く店があるという。 その店は気まぐれで、滅多に店を開かない。 割烹着姿のお二人は、子供のような素敵な笑顔でよく笑い、お茶目である。 二人……

最近の梅干しは

• 博多,
• 割烹,
• 漬物

最近の梅干しは、腑抜けている。 甘さで媚びて、本来の役目を忘れている。 大分の梅で作ったという、博多「畑瀬」の梅干しは、ふっくらと大きく、赤い体を誇らしそう……

丸い味噌汁だった。

• 博多,
• 福岡,
• しる汁物

丸い味噌汁だった。 うま味が甘く、味噌と出汁が仲睦まじく溶け合って、ころりころころと舌を過ぎていく。 「はぁ〜」。一口飲んだ瞬間に、幸せのため息が漏れた。 ……

こういう店は困るなあ。

• 和食,
• 果菜,
• 博多,
• 魚介,
• 卵,
• 安くて旨い。B級　大衆食、1999円までの味

こういう店は困るなあ。 あれもこれも頼みたくなっちゃうじゃないか。 頭の中のもう一人の自分から「落ち着いて」と言われてしまう。 塩焼きが、生秋刀魚に鰆、ブリかぶ……

料理は人柄を映す。

• インド料理,
• カレー

料理は人柄である。 シャンカール野口さんの作るカレーは、辛味が爆ぜて、はつらつとした香りで高揚させながら、丸く優しい。 味わいの芯に、豚肉やサワラ、鶏肉や野……

酔夜は荻窪「ゆき椿」から始まった

• 東京,
• 居酒屋

酔夜は、路地にひっそりと明かりを灯す、荻窪「ゆき椿」から始まった。 息子が料理を作り、父が刺身を作り、酒を入れる。 父子鷹で営む居酒屋は、もうそれだけで心が……

これが4軒目の底力。

• 東京

これが4軒目の底力。 ウチダ、丸忠、栄ずし、二毛作。 この後三軒。 江戸っ子、おでんや、ニュー姫。  ……

口に涼が吹き抜けた。

• 東京,
• 和菓子

口に涼が吹き抜けた。冷たいだけではない。それなのに、なぜだろう。一幸庵の「水羊羹」は、箱を開けると、その色に目を細める。黒でも紫でもない、ほのかな藤色が刺した薄……

やはり「なかのや」は

• 東京,
• すし

やはり「なかのや」は危険なのである。 金ちゃんは、アワビやミル貝の作りなんかも出してくれるけど、茶ぶりナマコや自分で干した青柳や、アワビの肝を漬け込んだやつ、……