4回目の「ひといき」@軽井沢である。
本日は念願の「シナノユキマスのムニエル」をお願いした。
ご主人がかつて働かれていた軽井沢の老舗レストラン「菊水」では、「ニジマスのムニエル」という料理があった。
小学生の頃から生意気にもよく注文をしていた好物だったが、ある日メニューから消えた。
聞くと、
塩沢に移転し、仙台の孫がやられている「菊水」では夜のメニューとして時々登場するらしいが、まだ出会っていない。
「シナノユキマスのムニエル」が運ばれた。
薄茶色に焼かれたユキマスから、バターの甘い香りが立ち上る、
「ううっ」
唸った。
かつての「菊水」の味、いやそれ以上だろう。
丁寧にはたいた粉は皮の表面に隙間なく、ムラなく張り付き、香ばしさと微かなカリッと感を生み出している。
バターのコクが濃縮したソースと、茹で卵とパセリを極微塵に切って混ぜたタルタルソースがが出会うと、幸せを読んでくる。
そしてユキマスの身もしっとりとし、そのほのかな甘みを舌に落とす。
かつて北島亭の北島シェフが「ムニエルって難しいんだよ」と言われていたことを思い出して、その見事な仕事にまた惚れた。
連れが頼んだ「チキンカツミラノ風」も「ハンバーグ」も、すべての要素が素晴らしい。
あとは「サーモンのムニエル」と、「「チキンカレー」、「牛頰肉のシチュー」を頼めば、全メニュー制覇である。