僕は普段カレーを食べません。いや、仕事としては食べません。
しかしふとした拍子で、カレーの三文字が頭をよぎると、居ても経ってもいられなくなる。特にこれからは、この発作が激しくなる時期ですね。
そんな時に走り込むのは、インド料理屋です。なにしろ食べたくて、インドまで旅したくらいですから、インドカレーを至上として崇めています。
中でも最近、一番はまっているのが、当店です。シェフは、名店「ダルマサーガラ」出身の名人ベヌゴパール氏、。メニューは、50種類上、煮干しとナスのカレーなど、珍しい料理も多く、おすすめは、スペシャリテの「チキンウブ(塩チキンカレー)」です。
少量の砂糖で味の骨格を広げ、生のカレーリーフをどっさり使うなど、調味と香りの支配に類まれなるセンスがあり、食べれば、さりげないのに、しみじみとうまい。
淡い味のようで実は濃く、食べ進むにしたがって、味わいと香りが深くなって抜け出せなくなります。
さらにこれを、ほの甘く酸っぱい、タマリンドライスにかけたらたまりません。
一度食べたら、もう戻れませんよ。