ポンテベッキオ

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念願のポンテベッキオに、マイミクかずさんとあやむ屋Nさんと出かけた。
 (全料理説明するので好きな方だけ読んでね。少し料理評論家であります。尚、他の料理はアルバムにアップしました)

 突き出しからして、1,フォアグラのムースを浮かべた冷たい栗のスープ、白トリュフかけと、
2.蒸し煮にしたラーパ・ダ・ブロッコレッティ(茎が細長くつぼみが小さいブロッコリーの種 同じアブラナ科)と余熱で火を通したケンサキイカとボッタルガと刺激的。

 1は、うっとりと抱き合う栗の甘い香りとフォアグラの脂の甘い香りを、トリュフがちょいとエッチに盛り上げ、
 2は、イカとブロッコレッティの甘みを、カラスミの練れた塩気が引き立てるという、期待をさらにつのらせる、粋な突き出しでありました。

 アンティパストに選んだのは「フグと白子の詰め蒸し、黒トリュフソース」。蒸し煮にした辛子菜の上に、フグの身で包んだ白子を巻いて蒸した固まりと黒トリュフソースをかけた皿。 
 ソースはトリュフがあまり香らず、柚子香が立って、フグのうまみを柔らかくカーブさせる。トリュフが香らせないのは計算済みで、白と黒という皿上のモダンを演出したかったのだろうか。

 Nさんが頼んだ、「海水漬けのうにのジュレ寄せを浮かべたアミノ酸スープ」は、驚きの一皿。アスパラなどの青々しい香りと海の香、絶妙に控えた昆布だしの味の中で、うにが鮮烈に浮き上がってくる。緻密に計算されながらも、小ざかしさや計算が見えない素直なおいしさが漂っている。
 山根シェフ凄し。

 プリモピアットに選んだのは、「鹿肉とポルチーニ茸のカネロニ仕立て、りんごのコンフィ添え」。美しい一皿で、鹿肉と茸の詰め物が優しい旨味に溢れている。それを手前に流されたアンチョビ、オリーブ、バジルのソースとりんごのコンフィと合わせて食べればどうだろう! ソースの塩気、りんごの甘み、カネロニの上で溶けたチーズのコクと塩気、鹿肉の滋味が渾然となり、もう笑っちゃうしかないですよあなた。

 かずさんの頼んだ、俗称チャーシュー麺「猪とポルチーニ茸の煮込みソース、パッパルデレ」の肉厚猪肉の肉汁。Nさん注文の「苦いクレソンスープとオイルで和えたサザエと杏茸のスパゲッティ」の皿から立ち上る、鮑の肝香とわさびのような刺激香、いずれも面白い。
 
 セコンドは、「兎とやんばる豚のサルシッチャ」。太いソーセージにナイフを入れると、半透明な肉のジュースが流れ出で、あわてて口に運ぶ。 兎の繊細な滋味を、やんばる豚ならではの濃厚な脂の甘みが包み込み、味を持ち上げている。上品でいて、旨味が後から後から湧き出る、憎いソーセージである。
 ちくしょうめうまいじゃないかと下に敷かれたポレンタを食べて、目を丸くした。
 きめ細かく滑らかで舌に優しく、なによりもとうもろこしの甘みが凝縮されている。聞けば四十分以上も練り続けて作ったという。

 かずさんの中がロゼ色に焼きあがったも素晴らしかったぞ。

 デザートも秀逸。バニラと葡萄の甘みが魅惑的に調和した「バニラのスフレ、モスコットソース」、濃密なショコラと優しいココアの風味、食感の重さと軽さを重ね合わせた、「チョコレートのブディーノ、ココアのエスプレッソ仕立て」。秋がぐぐっと詰まった、「栗のトルタ」

 食べるごとに、皿を重ねるごとに、食べ手の食欲を煽り、脳を活性化し、心を健やかにする。
 日本有数のイタリア料理店である。

  • MOREY-SAINT-DENIS 2000 (Dominique LAURENT)だったと、お、思います。畑名もついていたような気がするなぁ。
    巷で新樽200%野郎と言われてますが、これはそんな印象も特になく、凝縮した果実味、溌剌とした酸、力強い腰、とまだまだ若さを感じさせる味わい。肉料理のタイミングで丁度、穏やかに角が取れていって、ふぅわっと香りも味も開いていきました。

    グラスワインでいただいたのは、シャサーニュ・モンラッシュ(ラモネ)、コルトン・シャルルマーニュ(どこだっけな?)、グリューナー・ベルトリーナ(どこだっけな?)で、各1,575円はお得。
    これらのワインは、たまたまその前夜にお客様が開けたワインだったらしいが、この店はお決まりのグラスワインというものが決まっておらず、ある程度スタッフの采配でグラス用ワインを開けることができるらしい。
    「これ開けましょか?」といったワインバー的な気軽さもある。
    オーストリアのグリューナーベルトリーナー ワインの品揃えは大阪一ではないでしょうか。