パセリの矜持。

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パセリは自分のことをどう思っているのだろうか。

大抵は付け合わせで、皿の中に残されてしまう。

あるいは彩用で、みじん切りにされる。

古代ローマで競技勝者の冠に用いられた栄光や、図抜けたビタミンC含有率が、生かされていない。

そんな待遇ながら、健気に粛々と生きている。

日本橋「てん茂」でパセリの天ぷらを食べたら、苦味の中より甘みが顔を出した。

それが妙に誇らしげであったのが嬉しかった。