<京都の平生>37

食べ歩き ,

「相生餅食堂」は、京都の随所にある。
店頭で和菓子を売っている甘味屋だが、奥に食堂があって、多彩な料理が用意されている。
うどんそば、中華麺から丼、カレーライス、フライ、雑煮やかき氷、あんみつまで、その数は120種類ほどある。
これをお二人で切り盛りしているのだから、驚異的である。
元々京都の大衆食堂やうどん屋は、どこも多くの料理を用意している。
京都の人は幸せだなあ。
五目そば(五目中華そば)を頼む。
あっさりとした塩味のスープに、柔らかい細麺、そして具は、キャベツ、わかめ、木耳、もやし、豚肉、小海老、人参、グリンピースと、盛りだくさん。
取り立てておいしいわけではないが、さりげない普通さがたまらない。
野菜類をつまみながら、やわやわ麺を口元に昇らせ、塩味スープを飲む。
ほのぼのとした日常が心を休ませる。
次回は冷麺(冷やし中華)か中華そばをぜひと心に誓って、店を出た。