<2006食事情>

<2006食事情>

「美しい国、美味しい国へ」

本質主義の復権        料理におけるクールジャパン、世界へ

 

2004年の流行「コンプレックスとコンフォート

1立ち飲み店の急増

2新時代鉄板焼き店

3フレンチやイタリアンのカウンター化

4白米ブームの過熱化

5外国郷土料理店の充実

6和食新店ラッシュ

7豚ブーム更なる加熱

 

2005年の流行「コンテンポラリーとトラディッショナル」

  1. 立ち飲み店の過熱
  2. ジンギスカンブーム
  3. 銀座出店の加速化
  4. 外国人シェフの進出
  5. スペインバル増加
  6. 新世代中華(団塊世代ジュニアシェフの攻勢)
  7. エキナカ 表参道echica 品川ecute
  8. 日常フレンチの台頭

9. 新しいサービススタイル

 

料理の傾向

  1. ライト化
  2. 食材の異国間交流
  3. 調理法の異国間交流
  4. 野菜の見直し 自然志向
  5. 既存の料理の再構築 再解釈
  6. 新しいサービスのスタイル
  7. テクニックからテクノロジー 科学的探究へ

 

 

 

<2006年の傾向>

 

年頭予測

『贅沢の価値観の変化』『馬肉の流行』『オートクチュール定食』『,深夜化』『MASH UP

料理店』『関西お好み焼き屋進出激化』

 

(1)「流行がない」

パンケーキ店(味の手帖12月号参照)が増えた程度で、さしたるトレンドはなかった。

            ↓

21世紀に入って初めての出来事。毎年何らかの流行が6~9個あった。

            ↓

最先端の料理の傾向は変わっていない。→飽和状態。

            ↓

あらゆる手が出尽くした? ユーザーが流行に飽きてきた?

 

(2)「食への不安と健康への関心」

食の流行語大賞は、「メタボリックシンドローム」

            ↓

「食と健康」への関心度高まる。

 

食に関する暗い話題も多い。→BSE、 安全性への不安、不当表示 「食品の裏側」

            ↓

食に対する負の情報の多い時代

            ↓

唯一プラスの話題は、12/8に成立した「有機農業の推進に関する法律」

 

(3)「食マーケティングの傾向」

1,「高級化」 「本格化」 「ギフト化」→例 高級ショコラティエの盛況など

2, Web 2.0時代のマーケティング

 以前よりラーメンの世界ではあったが、赤羽「まるます家」がブログでブレイク。

 おじさんたち聖地に若者や女性が押しかける。

3,CP感の高め方。

 恵比寿の人気イタリアン「ダルマット」。五千円でコース。お値打ち感

4,ヘルシー感

 スンドゥブの店が増えたのは、根拠の薄い健康イメージ。

5,プチゴージャス

 客の目前でマイナス9度の石の上で作る。ラージサイズを頼んだりチップを入れると店

員が歌を歌う。→長蛇の列 最長二時間待ち→六本木「コールドストーンクリマリー」

9店舗

 

{二大料理雑誌編集長に聞く}

「今年一番売れた号、反応の良かった記事は? 」

DANCHU

ホルモン焼き  南インド料理 自然派ワイン 

料理王国

 イタリア料理百年史  鶏料理を極める。

 

店紹介の時代は終わった。読者が求めていない。

温故知新。アイデンティティー。ナショナリズム。

日本人の心に宿るもの。本質を求めているのではないか。「本質主義」としての意識。

 

世界で唯一「生活科学」という学問が育まれている国。

器と盛り付けの美学。魚料理への深み。醤油や味噌の醗酵文化。昆布と鰹節への敬意。日本人の心が映される包丁使い。

世界で見直されている→NY「モリモト」パリ「衣川」シドニー「テツヤ」

取り入れようとする料理人や新日本料理店続出→マドリッド「TUNAMI」ソウルの日本風居酒屋、ナイロビ「Crochan`s」モスクワ「ヤボナママ」バルセロナ「foodBALL」「UDON」

精緻な中に美しさを見出す日本人の技と心。世界へ漂い始めている。

 

「今後の傾向」

本質の見直し、明るい健康、親からの食育、長寿

原点回帰(伝統 自然 天然 和 人間性)

  • 昭和、大正食の復権  「中江百合 季節を料理する」

   家庭に伝わる四季折々の伝統 蜆汁 つと豆腐 まぐろきじ焼き

  • 醤油ラーメン
  • 干物ブーム
  • 正統漬物の見直し
  • 日本酒の復権 燗酒の台頭
  • 郷土料理の再点検
  • 真っ当な調味料や食材への回帰 醤油、味噌、味醂、菜種油、糠 麩

 

 

マッキー牧元2006外食事情

 

東京新規外食店ベスト3

1位 K.u.K  http://www.shingokanda.com/kanda/top.html

2位 カンテサンス http://www.quintessence.jp/sub/about-q.html

3位 ドンチッチョ 03-3498-1828

 

「K.u.K」

 神田真吾氏 31歳

 「鯰のソテー 打木赤皮甘栗南瓜のピューレ添え パンプキンシードの香り」

 「ロートクラウトのスープ メランジェ仕立て 鴨肉の香ばしいクヌーデルと共に」

「カンテサンス」

 岸田周三氏 32歳

 「燻製していないスモークサーモン」

 「クロックマダムのスープ」

 

「ドンチッチョ」

 人の味。チーム石川。豚肉のブラチョリーネ