<札幌カレー報告1>  「カリーヤコング」

食べ歩き ,

<札幌カレー報告1>
10人も入れば満席になる店である。
現在8名。そこへカップルが入ってきた。
座れる。でもご主人は言った。
「ごめん。後一時間後にきてくれる?」
スープカレーの店である。食べるのに時間はかからない。
しかし切り盛るはおじさん一人。
注文のたびに肉を焼き、スープと野菜を温めて完成させる。
そのため、時間を要するのであった。
野菜と鶏肉、豚肉、ラム、エビ、ハンバーグカレーで、辛さを14段階から選ぶ。
「辛いですか?という質問にはお答えできません」と、書かれているのがおかしかった。
確かにそうである。辛さは個人差があるから、わからない。
「辛いですか?」という質問は、「うまいですか?」と聞くに等しい。
さて僕は、「ペッパー小さじ2杯激辛」と書かれた20を選ぶ。
ところが後から入ってきたカップルたちの注文を聞くと「40」「50」と凄まじい。中には「60」と、平気な顔で言い放つ達人女性もいる。
食べる前から、敗北感満載となった。
さてその、野菜とチキンのカレーだが、次第に積もっていく旨味が、たまらない。
最初はさりげなく、食べていけばいくほどに、旨味が膨らんで、あともどりできなくなる。
店を出て数日経つと、無性にあの旨味が恋しくなる、後ろ髪引っ張り系カレーである。
その上ご飯も光り輝き、それだけでおいしいのだから、いやんになっちゃう。
野菜とチキンを一旦ご飯の上に乗せ、スープを飲む。
スープをご飯に少しかけたのち、ご飯をスプーンですくい、スープに浸して食べる。
辛さはというと、激辛の割には大したことはなく、卓上のチリペッパーをかなりかけて食べ終えた。
とは言っても個人差があるので、指標を出すとするならば、「デリー」のカシミールが、50くらいではないだろうか。
「カリーヤコング」にて