<朝からまずい話で、ごめんなさいシリーズ5>うなぎ編

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<朝からまずい話で、ごめんなさいシリーズ5>うなぎ編
まずい料理は、頭の体操にもなる。
ある日、激安鰻丼の店に入った。
「鰻丼」500円は、見事な企業努力である(現在は550円)。
説明によると、特殊技術により、通常の1.5倍大のうなぎ養殖に成功したという。
これってはたして成功なのだろうか? と思いながら、「鰻丼ダブル」900円(現在1000円)と、きも吸い100円(現在160円)を注文した。
500円が三分の一匹分、ダブルは三分の二匹分である。
目の前に運ばれた丼から、胃袋をくすぐる香ばしさが立ち上って、顔を包む。
たまらず掻き込んだ。
食後、十の利点と一つの欠点を見出した。
十の利点
一、通常のうなぎより二倍ほど身が厚い。
二、嗜好の幼児化を促進するべく、柔らかく、ふっくらとしている。
三、皮が容易に箸でちぎれぬため、指先筋力のトレーニングになる。
四、養殖のえさの匂いがそこはかとなく漂い、それが焦げの匂いと共鳴して、ワイルドな気分になれる。
五、匂いを緩和させるべく、山椒を大量に振りかける結果として、山椒の薬効による、健胃と整腸が促進される。
六、丼ツユは、甘すぎることはなく、かつご飯喚起力がある。
七、一方で、炭水化物の多量摂取を阻止し、ダイエットに役立つよう、ご飯はそれだけでは食べることのできない質に抑えている。
八、このうなぎは気が弱いのだろう。図体はでかいのに、肝はとても小さい。よって、気が小さい自分に優越感を持てる。
九、脂→養分→うまい。という人間の本能を過剰に刺激するべく、脂量が過多となっている。
十、うなぎは安くなくていい、たまに食べるご馳走でいてほしいという意識を、再確認できる。
一つの欠点
食べ終えて、釈然としない気分を晴らすべく、別のうなぎ屋をハシゴして、結果カロリー摂取過多になる、ボクのような人間が出てくる可能性がある。
やはり、まずいは面白い。
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