鳩の色気

食べ歩き ,

<成都満腹報告〜鳩の色気>
「金牛賓館」の「樟茶乳鳩」。
日本でおなじみ楠とジャスミンで燻した「樟茶鴨」に続いて登場した。
齧りつくと鳩は、しなやかな身が伸びるようにして骨から外れる。
胃袋をくすぐる香りとともに、鳩のジュースが口の中に流れ出す。
そこにはなにか人間に甘えるようなうま味があって、鼻息が荒くなる。
無我夢中にさせる滋味には、鴨より情緒に富んだ味わいがあって、間違いなく色気が、ひっそりと潜んでいる。