神保町「膳楽房」で

食べ歩き ,

神保町「膳楽房」で、食いしん坊(呑兵衛)の6名が集結。
「緊張します。よろしくお願いします」と、若い誠実そうなピアスをしたシェフが現れる。
「そんな大丈夫ですよ。みんなただの食いしん坊ですから」。
「それが一番怖いんです(笑)」。
事前にTさんより、特別依頼したもらった菜単が登場する。
前菜は、涼拌海蜇 醉蝦 臘腸 口水鷄 臺灣醤貝 醤蘿蔔 甜酸柳魚。
醉蝦の酔い方が、もうべろんべろんで複雑でよく、腸詰も肉の香りがして甘すぎず、ムール貝の台湾風ソースも酒が進むぜえ。
そしてお次は優しく、滋味深い鶏がらスープに山椒や唐辛子などで香りつけ、自家製ベーコンを入れた、冬瓜靚鍋湯。
そして絹笠茸、白きくらげ、大根のツバメの巣モドキによる優しい味わいの冷やし茶碗蒸し、凍蒸水蛋竹笙。
ヤングコーンのような甘い香りがする金針菜と、海老の炒めは塩味がピタリと決まって、笑顔呼ぶ。
そして、台湾生筍と椎茸の醤油煮込み「燜雙夏」は、筍のほの甘さが滲む醤油の加減が、とてもいい
さあ来た。本日のメインイベント第一弾。鳩の骨を抜いてくわいや、クコ、ハスの実、ご飯などを詰め、ハスのは包んで蒸した、乳鴿釀八寳。
歯に食い込む鳩の鉄分にコクのある餡がからみ、詰め物の様々な食感が響いて、ハハハハ。一人二分の一羽だものね。
そしてご登壇のすっぽんです、紅燒水魚と来たもんだ。椎茸を亀型に切って飾るなんざ憎いねえ。
エンペラや肩肉、黄色い脂肪など、一同黙ったままちゅうちゅう食べつくす。
歯応えと香りが魅力の台湾高山豆苗の炒めをいただいて、〆は二つ。出身の龍口飯店譲りの里麺に、特別に作ってくれた生姜と卵白の薑米蛋白炒飯だ。
ビールにワイン3本、紹興酒2デキャンタいただき、大団円。
「おいしかったです」。と各人が感想を述べると、「緊張しましたが、中々こんなことはできないので楽しかったです」と爽やかな笑顔。
頑張れ青年。
まだ道は半ばかもしれないが、この食いしん坊たちも応援しちゃる。