男たちが中腰になって、なにやら地面の穴をのぞいている。
見れば、長方形の穴が掘ってあって、側面を煉瓦で固めてある。
中には焼けた石と、香草でマリネした豚肉の固まりが入っている。
ワカタイ(麻の葉に似た葉)や、コリアンダー、酒などをまぶしてマリネした固まり肉を、焼けた石→肉→焼けた石→肉と重ねていき、生の空豆やジャガイモ等も入れてバナナの葉で蓋をして焼き上げる「Pachamanka」という料理である。
主に川の近くの湿った土地で作られるのだという。
ここは海のそばとはいえ祭り会場、10日間のフェスのためによく掘ることを許可したと思う。
食べれば、複雑な香草の香りが豚の甘い香りと交じりあって、これまた食欲を刺激するのだな。