海に下ったヤマメは 2016.03.27 食べ歩き , 白身魚 , 富山 , すし Tweet 海に下ったヤマメは、昆虫食から脱して、イワシの稚魚などを食べはじめた頃だろうか。 出始めのサクラマスは、脂という艶をようやくつけはじめた気配を、舌に漂わす。 塩と昆布で〆たというサクラマスが、酢飯と抱き合い、じっとりと脂を滲ませる。 そのほんわりとした色気がたまらない。 鼻に抜けていく、桃色の香りがじれったい。 そして、春の陽だまりが胃袋に落ちていったような余韻残して消えていく。 富山「鮨人」にて。