池尻「リアン」は、夜何回転するんだろう。
次から次からお客さんがやってきて、常に満席である。
それもそのはず、アミューズ2皿、前菜2皿、魚料理、肉料理 デセールで、4700円という価格が最高のコースなので、お客さんは皆、近所の居酒屋に遊びにきましたという雰囲気で、格好もカジュアル、おいしい賑わいに満ちている。
「タイのカダイフ包み」は、おい焼き過ぎじゃないのと思うほどmカダイフに焦げ目がついいたが、それが逆に衣の香ばしさを生んで、フライのように胸を弾ませる。
中に挟まれたジャガイモも、タイの甘みとなじんでいた。
また白桃のタルトも、しっかり焼き込まれて、生地の香ばしさの中で白桃の優しさが浮き彫りに出て、おいしい。
帰り際、「スタッフがシェフの気持ちの先回りして、皆さん連携よく働かれていますね」と声をかけると
「いやあ実は今夜は、かなり追い込まれていてバタバタでした」と苦笑いした。
その横では、恥ずかしそうに微笑むソムリエの奥様がいた。
安いだけではない。この二人の存在が、お客さんを呼び寄せているのだろう。