欲しい。

日記 ,

欲しい。
すごく欲しい。
素直にそう思った。
美味しい匂いのする石けん。肌触りがなんとも温かいタオル。
薄生地だけを切るために存在するハサミ。親子の割烹着。
職人がいなくなって、もう作ることが叶わない器や道具。
その一つ一つを店員の伊藤未生さんが、我が子を語るような愛情を込めて説明してくれた。
彼女は28歳。愛媛から農業をやりたくて有田に来たのだという。
そして高木裕子さんと出会い、この店の手伝いを始めた。
いや店といっても、まだ開店していない。
クラウドファンディングで開店資金を準備中なのである。
僕も参加し、早く開店して物を買うのを楽しみに待っている。
体と心が健やかになる品々を、身近に置ける日を待っている。