深夜。中野。
ラーメン屋は数多くあるが、
今夜の気分は、「普通」。
で、「日高屋」へ。
満席。「390円中華そば」。
ラーメン居酒屋を目指す日高屋にとって、一番嫌な客だ。
煮干しの香りが効いた味の素味のスープ。
かん水多めのコシのあるちぢれ麺。
醤油味も強すぎない。
煮豚、しなちく、海苔。
どれも突出しすぎないフツウである。
クラスの中で、「言われてみれば、そういう奴もいたなあ」と
思い出すような、フツウ。
フツウでいいんだけど、食べ進む理由が見つからないフツウ。
ということで半分くらい残して、隣席の会話聞く。
女性20代前半二人。
一人はマスクで顔半分隠し、一人はサングラスで顔半分隠している。
マスクは何も頼んでいない。
サングラスは炒飯。
こんなことが許されるのか。
サングラスが炒飯に添えられたスープ一口飲み
「これ味なくねえ」といって、胡椒をどっさり、醤油どぼり
「ありえねえ」と心で叫ぶ私。
醤油はこういう人たちのために「しょう油」とひらがな書き。
えらいぞ日高屋。
スープ飲み干し(のどかわくぞ)、「ああ、うめえ」。
その間マスクは、ずっと男の話。
サングラス適当に相槌撃ちながら、iphoneいじる。
とたんに、サングラス。
「ギャハハハ」と笑い出した。
それを無視してマスクは男の話。
酔っぱらってもいないのに。
これが次世代コミュニケーションだ。
390円でこれだけ楽しめる日高屋。
とてもお値打ちである。