太陽がさんざめく紺碧の大海を、カレイが泰然自若として泳いでいる。
メイタガレイは、合わせ造りといって、包丁を一刺し入れて切られていた。
噛めばシコッと身を活からせるが、隠し包丁によってしなやかにも舞う。
爆ぜるような食感と 軽やかなステップを噛み込めば、甘みがゆるりと滲み出る。
その食感がいっそう、悠然と泳ぐカレイの姿を夢想させる。
碧の皿は、うっすらと飴色が刺したカレイの色香を浮き彫りにし、命の神秘を語りかける。
河井寛次郎作コートダジュールとメイタガレイの出会い。
祇園「浜作」夏のお造り。
太陽がさんざめく紺碧の大海を
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