<駅弁勝負>第31番 僕は途方に暮れた。

駅弁 ,

僕は途方に暮れた。
本日二度目の悲劇である。
先ほどまであったシウマイ弁当が売り切れているではないか。
失意のままふと横を見ると、荷台から商品を下ろしている女性係員がいた。
もしやと思い、「シウマイ弁当ありますか❓」と聞くと、あるという。
「一つください」と貰えば、まだ温かい。
僕の切迫した様子と嬉しさが、わかったのだろう。
「良かったですね」と、彼女は素敵な笑顔で言う。
シウマイ弁当が、いつもより、少しおいしくなった。
やっばり、今日はいい日なのだ。