今世の中でアメリカンフットボールが、話題になっている

日記 ,

今世の中でアメリカンフットボールが、話題になっている。
1935年に日本で始まってから90年、これほど世間を騒がしたことは一度もないだろう。
僕も大学体育会と社会人クラブチームで経験をした。
もしもう一度男として生まれ変わったら、なにをするかと聞かれれば、必ずアメフトをすると答える。
タベアルキストでも、エッセイシストでも料理評論家でもない。
アメフトをやりたい。
できれば、ラインバッカーかデイフェンスバックをやりたい、と思う。
それほどまでにこのスポーツの魅力にはまった。
今回の事件は、その素晴らしさと、内に秘める凶暴性を経験しただけに、衝撃的だった。
あのようなプレーは、フットボール経験者なら誰でもわかるように、(言葉は悪いですが)人格が壊れた人間か相手選手に個人的な深い恨みを持たない限り、起こりえない(起こる可能性は極めて少ない)ものである。
試合を利用した「傷害行為」である。
もはや、ルール違反のレベルをはるかに超えている。
サッカーで言えば、フリーキックを蹴った後の行方を見守る選手を、足で削りにいったようなもの、野球でいえば、捕球後のキャッチャーを空振りした勢いで、バットで殴るようなもの、ラグビーでいえば、トライし終わって放心状態の選手にタックルするようなものです。
指示があったかないかは、未だわからない。
選手を追い込んだかどうかは、未だわからない。
おそらく世間が想像する通りかもしれない。
だがまずその前に、僕が一番醜く、最も恐ろしく思えるのは、あのプレーを目にしながら、何もしなかった井上コーチをはじめとした他のコーチたちです。
仮にその場で見てなかったにせよ、後で知って「あれくらいやらなきゃウチは勝てない」と平然と言い放った監督です。
そこには、あのプレーがどれくらい常軌を逸した犯罪的なものかという認識がない。
それによって、宮川選手がどうなるのかという判断もない。
根本的にとんでもなく悪い(犯罪に近いこと)ことを、自軍の選手がしたという認識がない。
だから「心外です」という言葉が出てくるのですね。
教え子がナイフで傷害事件を起こして、「それくらいの元気がなきゃダメだ」と言っているのと同じことだとは思うのです。
他の人間(この場合は加害者や被害者)に対する、人としての尊重がない。
記者会見では、指示したかしないかを追求し、犯人探しするだけでなく、まずそこを解明して欲しかった。
その点では宮川選手があの行為に関して、どれだけ冷静に、無意識ではなく行ってしまったかという確認をしたMXテレビキャスターの質問と、その後の深い嘆きは泣きました。
パワハラも日大の体質も、理事長の行動も大問題かもしれない。
でもパワハラや大学の体質を改善する前に正すことはないだろうか。
それらの問題の前に、あなたたちは、スポーツを冒涜し、踏みにじっても平気だもんねという感覚で指導したのですねと、確認したい。
フットボールをやっていた人間は皆そう思っているはずです。

写真は、愛するディオンサンダース。
生まれ変わって再びやりたいと思っている。