人はなぜ、豚や牛の鳥の内臓が好きなのだろう。
そして人はなぜ、嫌いなのだろう。
味や香りといえば、新鮮な内臓ほど淡い味わいであり、香りである。
これより濃く、食欲喚起力の強い風味はたくさんある。
胃袋を鳴らし、食欲を鷲掴みするたくましさは、ない。
食感だろうか?
コリッ、シコッ、くにゃり。
様々な食感が歯を喜ばすが、これとて内臓だけの特権ではない。
思うに内臓を食べているという、その行為への喜びが左右するのではないだろうか。
他の命を食らって自らの命を紡いでいるという、根源的な「食べる」という欲が、我々をコーフンさせるのではないだろうか。
「鳥茂」で、いつものように酒巻さんの焼く見事なシロやテッポウを食べ、コブ刺しやホーデンを食べながら、考えた。
人はなぜ、豚や牛の鳥の内臓が好きなのだろう
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