京都「冨美屋」

京都の中華そば <京都の平生>50

今朝は、どんよりと曇って、冷え込んだ。
すると無性に会いとうなる。
「お待たせしました」。
丼から立ち上った湯気が、頬を撫でる。
鶏ガラを三日間煮込んだというスープは、水炊き鍋のスープのようにとろとろで、滋味深く、口腔内の粘膜に甘えて、しなだれる。
薄い蒲鉾が二枚、煮込みすぎて肉の味を失った煮豚の薄切りが二枚、柔いストレートな細麺がからむ。
バランスがいい。
煮豚が威張りすぎたり、麺が主張しすぎると、せっかくのスープが台無しになってしまう。
コラーゲンが溶け込んでいるからだろう、最後まで熱々で、心と胃袋を温め、冬の寒気から解き放ってくれる。
僕は、途中から七味を2袋入れて、うまく、辛くし、ミニ玉子丼のご飯をレンゲに乗せ、スープにつけて食べるのが好きだ。
一人静かにラーメンをすする。
この時間よ永遠であれと思う。
京都「冨美屋」の中華そばとミニ卵どんの「格安セット」950円。