京都<六波羅飯店>

ラーメン。<京都の平生>

食べ歩き ,

昭和の気配漂う町中華である。
入ると、老夫婦お二人が切り盛りされていた。
ここもやがて、惜しまれつつなくなってしまうだろう。
人気は、「カレーラーメン」や「カレーチャンポン」、レバーの入った「六波羅丼」、玉ねぎと羊肉を炒めた「ジンギスカン定食」らしいが、初めて入ったので、基本である「ラーメン」をお願いすることにした。
「ラーメンください」と、老主人に伝えると、「はいよ。ラーメン一つ」と、奥にいるおばさんに伝言し、「はい。ラーメン一つ」と、おばさんが返す。
ラーメンは間も無く運ばれた。
スープと麺の上には、細もやしがどっさりと盛られている。
その下には、煮豚とシナチクが見え隠れしている。
スープを一口飲んだ。
甘い。
いや正確には、醤油の香りとともに甘い香りがする。
おそらく煮豚の煮汁を加えているのだろう。
八角的香りが漂っている。
麺は細く縮れなく、つるると口元に登ってくる。
煮豚は柔らかく、豚の臭みもない。
シナチクはほんのりと歯応えを残した煮方で、味付けは淡い。
もやしは、サッと茹でたというか熱湯に潜らせたかのようで、シャキッとしている。
580円。安い。
ちなみに餃子は280円だった。
一番高いものは「海老チリ」1000円。
カニ玉680円、肉唐揚げ600円 鳥の天ぷら700円 焼きそば730円 焼飯580円、鳥かつ定食750円 カレーチャーハン680円。
頼んでみたいものが山ほどある。