ホヤは旅を嫌う 2014.05.13 食べ歩き , 日記 , 魚介 Tweet ホヤは旅を嫌う。 だから現地で剥いて身を取り出したホヤを、ホヤ水につけて東京に運ぶ。 ホヤを切って、強めの昆布出汁で澄まし汁仕立てにする。 塩はしない。 塩もみをした胡瓜の小口を入れるだけ。 汁はホヤのエキスで白濁し、その中でオレンジ色のホヤと緑の胡瓜が仲睦まじい。 食べるとどうだろう。 カラスミやこのこに似た、練れた複雑なうま味があって酒を呼び、顔はにたりと崩れ、燗酒を求めて手が動く。 銀座「智映」の一皿である。