ベンツ、レクサス、ポルシェ。
なぜか次々と高級車が通り抜ける路地に、一杯百円の人気屋台はあった。
当然、店の名前もない。
4日目の朝食は、アジア屈指のコーヒーショップ「fikafika」のオーナーJamesと、彼のお気に入りの店を三軒回った。
一件目がこの屋台である。
注文が入るとおばちゃんが、それぞれ注文の肉を切り、米粉麺とスープが入った鍋で温め、取り出し、麺とスープを入れ、揚げ葱を乗せ、肉を別皿に盛る。
この作業がひっきりなしに続けられている。
肉を茹でお気にしないのが、この店の特長で、そのため味が抜けてない。
スープは芹菜が入って、その香りがなんともいいアクセントをつけ、本治り甘いスープを引き締めている。
肉は、最初がレバー周りの肉、次がハツと唇周りの肉の盛り合わせ、そして腸の盛り合わせ(大腸、小腸、直腸)である。
中でも唇周りが面白い。
コラーゲンのプルンとふんわりとした食感の部分が入り交じって、噛み締めた瞬間、少しいけないことをした気分になるのであった。