スーパーショートケーキ

食べ歩き ,

ショートケーキ1個 1050円。
名づけて「スーパーショートケーキ」。

名前に工夫がない。 「SASTUKI」ニューオータニ。
思い切って頼んでみた。  ややスポンジの色が濃いようだが、
見た目は変わらない。

「スポンジの材料である粉は、通常マドレーヌに使用する高級小麦粉を。卵は、長崎県で無農薬の餌によって育てられている鶏卵「太陽卵」を採用。和三盆のみと、和三盆にきび砂糖をブレンドした砂糖を使い分け、2種類のスポンジを焼き上げました。そしてクリームには、九州 大牟田の低温殺菌48%クリームを使用、グラニュー糖の代わりに和三盆を混ぜ込む」
「イチゴは、酸味のあるものと、甘味と香りの強いものの2種類で味を表現。その季節毎にそれぞれの特徴を最も強調する産地のものを2Lサイズで使用、和三盆のケーキシロップで溶いた、フランス産の天然ひまわりのハチミツで軽くマリネ」
「SASTUKI」ホームページより。

紙とセロハンをのぞく。
心なしか大きくなった気がした。

 

一口食べる。
食べた瞬間
「今の一切れで200円くらいかな」と、思わず計算している貧乏性のわたし。
生クリームの密度は濃いが軽い。
すうっとなにごともなく、朝露のように消えていく。
そこへ玉子と粉の甘みを感じさせるスポンジが、ふんわりと歯を包み
すかさず苺のみずみずしさが弾け飛ぶ。
上品な甘みの中に咲く、可憐な酸味。
陶然。

ここで我にかえり
お前は千円だと思うから、そこまで思い込んじゃうんじゃないのと
懐疑的突っ込みを入れた。

自分がわからん。
たかが千円のケーキで動揺するなんて、俺もまだまだだ。
最後の一切れ
推定250円分。 バランスが悪いので、 写真の配分にしてみた。

やはり濃厚。
繊細。
天使の羽のごとくはかない。