シャンパーニュ地方は

食べ歩き ,

シャンパーニュ地方は、よく海洋生物の化石が発見されるように、太古にドーバー海峡の海底が隆起したと言われる石灰岩質の土壌が、いいブドウを育てる。
ドーバー海峡を隔てた地もまた、シャンパーニュ地方と同じ土壌で、さらに冷涼な気候が、いいワインを育てるのだという。
クラシックキュベは、きりりとした酸とトースト香の飲み口で、すいっと酔わせるが、飲み進めば太さと妖艶なコクが現れて、香りがより豊かになっていく。
それがまた、生ガキやボタン海老のクリーミーと、きれいに調和するんだな。
ブランドブランは、生き生きとした酸と豊かなミネラルの中に、甘い香りを秘めて、魅了する。
そしてそのマグナム2003は、よりしたたかな、一筋縄では行かない熟成香の複雑さをはらんでいて、飲み進むごとに舌と鼻を翻弄する。
こいつはいい。
さらにロゼ。色合いで判断せぬために、黒いグラスで調合したというロゼは、ブドウに敬意を払った果熟があって、ほの甘く鼻をくすぐり、品格のある余韻が漂い続ける。
ううむ。イギリスやるじゃないか。
100%自社畑葡萄手摘み、瓶内二次発酵、不出来の年はワインを作らず(実際去年は作らなかったという)、畑に羊を放して育てている。
イギリスはウェスト・サセックス州の、プレミアムスパークリングワイン、NYTIMBER。
イギリス人の、かたくなな誠実が味わいに染みている。
シャンパーニュ地方から420キロ隔てた土地が生み出す、至福の泡である