京都「末廣」

贅沢より大切なもの。   <京都の平生6>

食べ歩き ,

食べるたびに思う。

やはり冬は、京都「末廣」の蒸しずしだと。
刻んだ穴子とキクラゲと海苔を混ぜたご飯の上に、錦糸卵が敷き詰められて、椎茸、芝えび、グリンピース、おぼろ、麩がのる。
熱々のご飯をかき込めば、温められた酢の甘さが舌を上顎を喉を撫でて、心が緩む。
現代の贅沢とは、ほど遠いかもしれない。
でも、ほのかな幸せをかみしめる喜びは、贅沢より大切だと教えてくれる。